中学受験ブログ『中学受験どっくす』のマナトです。

偏差値っていつまで経ってもよく分からない・・・
数字だけを追って一喜一憂してしまう

こんな方も多いのではないでしょうか。
そこで、これだけは押さえたい!という偏差値のキホンをお送りします。

偏差値=ある集団の中での位置を示すもの

何かの試験を受けた人の中で、自分はどのくらい位置にいるのか。
それが偏差値の基本的な意味合いです。

平均を50、標準偏差(ばらつき具合)を10に調整した時の数値となるので、
だいたい30~70くらいにほとんどの人が当てはまってきますね。

正規分布(=偏差値50を真ん中に、バランスよく高低が分布した形)のとき、
偏差値50は1,000人中500位ですが、
偏差値60は1,000人中160番くらい
偏差値70は1000人中22番くらい、ですね。

偏差値50と60の間には340人いますが、60と70の間には138人しかいません。

例えば偏差値69の子が順位を50位下げると偏差値は5も下がりますが、
偏差値55の子では50位下げたとしても偏差値は1しか変わらないイメージです。

このあたりの感覚を持っておくと、結果を冷静に捉えられるようになります。

同じ偏差値50でも、中受と高受では意味が違う

これは有名な話かもしれませんが、同じ偏差値50でも、
高校受験の偏差値と中学受験の偏差値は別物です。

*1 首都圏模試センター推定2024年・首都圏(1都3県)
*2 1都3県の教育委員会が公表する2025進学希望者数を合計

よく登場する図ですが、中学受験者は優秀な子が多いので、
偏差値50であってもレベルが高いですよ、ということになりますね。

同じ中学校でも、塾によって偏差値が違う

偏差値の意味は集団のレベルによって変わる、という例としてもう一つ。
例えば、「開成中学校」の偏差値は塾や模試によって異なります。

塾/模試開成中学校の合格率80%偏差値
 日能研72
 四谷大塚71
 SAPIX65
 首都圏模試78

出典:各塾/模試公表の2025年1月時点で得られる最新数値

すなわち、SAPIX偏差値65取れていれば80%受かるが、日能研偏差値65では足りない。
首都圏模試では80近く取れていないと合格率80%には至らない。

ということになりますね。どの模試の話をしているか、で大違いなのです。
※首都圏模試では計算上78となるが、受験者の母集団が開成受験生とは異なるため、
 開成の難易度を正しく表せているかどうかはまた別問題、という留意点はあります。

いかがでしたでしょうか。
偏差値の正しい理解にはまだまだ知っておいたほうがいいことがあると思うので、
またの機会に更新したいと思います。